
「真の美しさ」とは、表面的なものだけではなく、心持ちや生きる姿勢などその土台があってこそ醸し出されてくるものだと思います。
ちゅららも美しい素肌づくりのための基礎化粧品。いわば「お化粧前の土台づくり」です。
このコーナーでは「女性の美しさの土台」という観点から、ちゅららシリーズをご愛用いただいている素敵な女性にお話を伺ってご紹介してまいります。

日本の伝統文化の美を現在も伝える祇園の舞妓さん・芸妓さんは、男性のみならず多くの女性達からも憧れの存在。
今回訪問したのは、京都の花街。祇園甲部の一流処「つる居」。
実は、芸舞妓がいるお茶屋は一般に「一見さん、お断り」で知られ、ちゅらら取材班は一生縁のない場と思っていたのですが、幸運にも、つる居の女将(お茶屋のおかあさん)田中泰子さんと芸妓の照古満(てるこま)さんからお話を伺う機会を得ました。
多くの観光客で賑わう祇園界隈。1本細い路地を入ると風格があるお茶屋・小料理屋がひっそりとたたずんでいます。
右手と右足が一緒に出てしまうほど緊張して、のれんをくぐると、「おおきに。使ってはりますよ、ちゅららは、肌への刺激がなくてね〜」と、女将が気さくに迎えてくださいました。
「もうじき、肌のきれいな娘が来ますぇ〜」との言葉に続き、現れたのは後光というか“はんなりオーラ”につつまれた、芸妓の照古満さん。
空気が変わるといいましょうか、「美人」と「べっぴんさん」の違いがわかったとでも申しましょうか。同じ女性でありながら言葉を失いました。


つる居
祇園甲部の代表的なお茶屋「つる居」。
女将の田中泰子(たなかひろこ)さんはお茶屋を構えて35年。舞妓さん・芸妓さんを育てる置屋も兼ねています。
京都市東山区祇園町南側
そんな質問に、長年置屋として芸舞妓さんを育てあげてきたおかあさんの言葉には説得力があります。
「輝きは作ろうと思って作られるものではありません。普段、後ろからも横からも見られているという意識が女性を美しくしますわ。」日本の伝統美の代名詞として、常に人々に囲まれ、視線を向けられている彼女たち。見られているという緊張感、身の振る舞い、どれも芸妓としての意識が大切とのこと。またそれは教えてできることではなく、お茶や芸ごとなど、普段からの鍛錬が基礎にあるといいます。
また、仕事に対する気持の持ち方も大切。
「私はOLさんでもオーラを感じますよ。言えるのは、お給料をもらうために働くというだけの意識の方には魅力を感じないのですが、自分がこの仕事をどうしてもやりとげたいという熱意がある方、目標を持ってそれに向かって積み上げていこうとする、そんな志のある方は同じ女性としても魅力を感じますよ。」
「これは、芸妓も同じです。芸妓さんだからキレイとは限りません。若い頃はチャーミングやったのに、今はもうひとつやな〜と感じる方もいますし、逆に、今はお客様からも素晴らしいと言われる芸妓でも若い頃は大したことなかったという方もいます。緊張感と努力のない人は魅力もなくなりますよね。若さが魅力だけであった人はダメです。やはり、一生懸命に努力され、人に教えるだけの力を積み上げてきた方は歳を重ねてもやはり美しく輝いていますよ。」


「まずは、お客様の緊張をときほぐすこと。楽しみに来ているのだから、芸もさることながら、楽しんでもらえる場を提供してあげることですね。確かに、世界のトップクラスの方も多くいらっしゃいますが、私どもはお客様によって分け隔てをしてはいけません。どのような方であっても同じ気持ちで接しています。また、どのような服装であっても、ドレスコードがあるわけではありません。世界的に有名な方も、気軽な格好で来られる場合もありますよ。ふらっとお立ち寄りになったのか、短パンとかね(笑)。」
確かに・・。ちゅらら取材班も最初はとても緊張して来たはずなのに、いつの間にかすっかりくつろいで、芸妓さんとおかあさんとの談義に花を咲かせている。
お茶屋さんの客として来たわけでなく、忙しい時間を割いていただいて取材させていただいている我々にも、“おもてなしの心”で接してくださっていたのだ。



「そうでどすね。おしろいをお水で溶いておいて、ハケで塗ります。背中も自分で塗ります。紅も水でといて筆ですね。普段は夕方からお化粧をして、夜は1時位まで。「都をどり」などの時なら楽屋入り前の朝から夜まで1日中です。途中、落とすこともないのですが崩れませんね。夏の暑い時期は汗をかかないよう飲み物を控えます。」
「おしろいが肌に良いか悪いかはわかりませんが、塗る油は黄櫨(はぜ)の実から取る油を使用しているんです。これが結構肌にもいいみたいです。」
照古満さんは簡単に答えていましたが、眉もまるで日本画を描くかのよう。あの筆使いは極めていないとできるものでもありません。最初は教えてもらっても、一人で化粧も着付けもできないといけないようです。
おかあさんが続けて話してくれました。
「私もアドバイスはしますが、眉の描き方など、こんなんやったらどうかしらとみんな研究してますね。だから、こないけったいな顔と思う失敗もありますね〜(笑)。はじめは、眉毛がゆがんでいたり、もう色々どすねん。呼んだお茶屋さんも、今日はえらい娘が来たと思う時もありますねん。でも、こちらもグッと我慢ですわ。仕方がないですわ。」
「普通は20分〜30分くらい。きっと、OLさんの方が時間かかるでっしゃろ。そりゃ、髪もブローしたり、いろんなもん使いますやろ?舞妓・芸妓はアイシャドーなど使いませんし、早いどすねん。」(おかあさん)
「昔はまゆ墨と紅だけでしたね。黒いアイラインはなかったです。目元も紅だけでした。 マスカラもなかったですね。今はマスカラを使用しますね。」(照古満さん)
「昔は、そんなんやったらいけません、黒くしてはいけませんとか言われてましたわ。」(おかあさん)
「ええ、毎年全国からそういうお話をいただくのですけどね・・・」
おかあさんのお話によると、実際に受け入れられるのはほんの一握りの人だけ。親元から離れて住み込みをし、家族同然で暮らしながら厳しいお稽古を積んでいくのですから、本人の希望や素質だけでなく、ご家族の理解、相性などもあるようです。
中学を卒業した15歳位を「仕込みさん」といい、1年ほど修業し、見習いを経て「舞妓さん」になります。舞妓さんは15〜20歳位まで。お客様の席では純粋な可愛さとあどけなさが楽しい雰囲気をつくります。舞妓さんからさらに修業を積んで「芸妓さん」になれるそうです。
「いえ、東京です(笑) こちらに来てから京都弁を習いました。」(照古満さん)
「芸妓さんが東京言葉などで話したら、祇園に来た気分がしませんからね。それは花街でなくとも、京都のデパートなどでも同じですよ。先日いらしたお客様も言っておられました。デパートで店員に標準語で話しかけられて興ざめで買う気がしなくなったって。『ようお似合いやすな〜』なんて京都弁で言ってくれたら2本でも5本でも買ったのにな〜って(笑)」(おかあさん)

言葉ひとつとっても、すべてがお客様へのおもてなしなのですね。

やはり、祇園の芸妓さんのその美しさは古典的なキモノや白塗りなど外見だけではありませんでした。緊張感と鍛錬と高い志が内面にあるからこそ、その非日常的な存在感、はんなりオーラ、美しさが際立つのだと、そしてそれが人々からの「憧れ」をもららすのだと実感いたしました。
私自身、あらためて我が身を振り返って考えさせられる一日でした。